無情の夢 児玉好雄

2024. 11. 17. 04:25Japanese Arts

無情の夢

(むじょうのゆめ)

 

麻薬の世界と闘う一人の船員を描いた、佐川ミツオのヒット曲映画化の歌謡アクション篇

 

監督  キャスト

 

 

無情の夢(戦前版)  唄:児玉好

 昭和10(1935)

https://www.youtube.com/watch?v=5sieBfGdwvU

 

 昭和10(1935)年にデビュー、デビュー曲  無情の夢」がいきなり大ヒット、その1曲でスター街道を歩むことになった児玉好雄。ミラノ音楽院を修了した実力に裏打ちされた独特の歌唱法が大いに人気を博した。

 

戦後は舞台芸術学院の創設に参画し、日本のミュージカルの発展に尽力。そんな日本の音楽界に大きな足跡を残した児玉好雄の、なんとキングレコードでの吹き込み音源まで収録した、史上初となる全曲集が誕生!ボーナス・トラックとして「無情の夢(日本歌手協会設立記念録音)」も特別に収録。

 

 

作詞:佐伯孝夫、作曲:佐々木俊一、唄:児玉好雄

1 あきらめましょうと 別れてみたが
  何で忘りょう 忘らりょうか
  命をかけた 恋じゃもの
  燃えて身を灼く 恋ごころ

2 喜び去りて 残るは涙
  何で生きよう 生きらりょうか
  身も世も捨てた 恋じゃもの
  花にそむいて 男泣き

 

 

《蛇足》 戦前に大ヒットした演歌の1つで、昭和10年(1935)にビクターから発売されました。

 演歌については、歌謡曲イコール演歌とする説や演歌は歌謡曲とは別のジャンルとする説など、いろいろな考え方がありますが、歌謡曲のなかの1ジャンルとするのが、一般的な受け取り方のようです。

 歌謡曲は日本におけるポピュラー音楽の総称であり、洋楽的なものから日本調の歌まで幅広いジャンルが含まれます。そのうち、メロディや歌詞、テーマに日本的特徴がとくに強く感じられるものが演歌と呼ばれます。

 日本的特徴とは、メロディがいわゆるヨナ抜き(ファとシがない5音階)で、歌詞は七五調を基本とした短詩型が主流という傾向を指します。
 テーマは、人生もの、母もの、股旅・任侠もの、望郷ものなどさまざまですが、最も多いのが失恋ものです。ひと言でいうと、"陰の情念"が演歌の主要テーマであるといってよいでしょう。

 ヨナ抜きでも、古賀政男の『丘を越えて』のような明るく楽しい歌も少なくありませんが、こうした歌はあまり演歌とは感じられないようです。

 "陰の情念"を表現するために、酒、涙、女、雨、雪、北国、別れ、命、未練、泣く、むせぶ、港、諦め、運命(さだめ)などの言葉がよく使われます。

 以上の観点から『無情の夢』を見ますと、メロディはヨナ抜き、歌詞は七五調で、諦め、別れ、命、涙、男泣きなどがちりばめられた失恋歌で、まさしく演歌そのものです。

 演歌の歌唱法にも特徴があって、歌手によって多少異なるものの、いわゆる小節(こぶし)をころころ転がし、感情をオーバーに表現する傾向が顕著です。
 こうした傾向は、昭和30年代以降にとくに強まってきました。このころから、音大出身者でなく、のど自慢大会の優勝者とか流しなど、歌がうまいと評判になった人がレコード会社にスカウトされて演歌歌手になるケースが増えてきたことが関係しているようです。

 いっぽう、戦前から昭和20年代にかけては、藤山一郎、霧島昇、伊藤久男、淡谷のり子、佐藤千夜子、松原操(ミス・コロムビア)など、音楽学校で正統的な声楽教育を受けた歌手が人気を博していました。
 彼らは、演歌を歌うときにも、喉を締めず、頭や胸に音を反響させ、それを喉からすっと出す歌い方、いわゆるクルーン唱法で歌っていました。 

 『無情の夢』を歌った児玉好雄は、アメリカのパシフィック大学音楽科やイタリアのミラノ音楽院でオペラなどクラッシック音楽を学んだ声楽家ですが、身につけた西欧音楽の歌唱法を和音階にうまくマッチさせた歌い方をして成功を収めました。

 同じ演歌でも、小節や感情表現を誇張した歌い方より、クルーン唱法のように自然な歌い方ほうが私は好きですね。
 コテコテのド演歌歌唱法にも、それなりの味わいはあるとは思いますが。

(二木紘三)

 

春日八郎の歌声 「無情の夢

 

https://www.youtube.com/watch?v=F9r72_-SK2g

 

 

 

児玉好雄-  無情の夢

 

1. 

아키라메마쇼오토 와카레테 미타ㅇ가

    あきらめましょうと 別れてみたが
    포기해 버리려고 헤어져 봤지만

 

     난데 와스료오 와스라료오카
     なんで忘りょう 忘らりょうか
     어찌 잊을건가 잊을수 있을건가

 

     이노치오 카케타 코이쟈모노
     命をかけた 戀じゃもの
     목숨을 걸었던 사랑 인것을

 

     모에테 미오야쿠 코이고코로
     燃えて身をやく こい心
     불타올라 몸을 태우는 사랑의 마음

 

 


2. 

요로코비 사리테 노코루와 나미다
     喜び去りて のこるは淚
     기쁨은 사라지고 남는건 눈물

 

     난데 이키요오 이키라료오카
     なんで生きよう 生きらりょうか
     어찌 살건가 살수 있을건가

 

     미모 요모 스테타 코이쟈모노
     身も世も捨てた 戀じゃもの
     몸도 세상도 다버린 사랑인 것을

 

     하나니 소무이테 오토코나키

     花に背いて 男泣き
     꽃을 등지고 사나이 울음

 

 

 

 

無情の夢  青江 三奈, Aoe Mina

https://www.youtube.com/watch?v=PaWlIOX3Wdg

 

 

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